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1934年に製作されたシュルレアリスティックな短編ドキュメンタリー。写真家だったウィラード・ヴァン・ダイクの初監督作品で、前衛映画作家として有名なラルフ・スタイナーとの共作。米政府雇用促進局の依頼で作られた為、テーマは働く「手」。クロースアップの短いショットの連続で構成、不思議な分割画面も登場する。

1931年に製作されたのどかなドキュメンタリー。米国ニューメキシコ州の州都サンタフェには多くの芸術家が住んでいることで有名。この街の住人が一日の出来事を詩的に作り上げた。一頭のロバが山を越え町に薪を運ぶ。ロバが進行役のように構成されている。自然やインディアン達の降雨の儀式などが映し出される。

1938年に製作されたドキュメンタリー。前衛音楽の巨匠エリック・サティのピアノ演奏が画面に迫力を与える。ナレーションが一切入らない構成。町の様子や人々の暮らしをリズミカルな編集で見せてくれる。監督はルディ・ブルクハルト。独立国であったハイチは1915年に米国によって占領され、1934年まで統治が続いていた。

1925年にNCRが製作したセミドキュメンタリー教育ドラマ。昔の商店は付けでも買える信用取引で領収書も存在していなかった。ここに登場するホワイト氏の食料品店も同様であった。顧客との付け請求問題や釣銭トラブル、そして店員が売上金を拝借するなどと散々だった。そこでレジスターを投入する。その完璧なる出納管理により繁盛店へと変貌して行く。

1920年代に旅行客が撮影した米南西部に位置するニューメキシコの模様。観光地や先住民族の集落を訪れる。日干し煉瓦で造られたアドビ建築と呼ばれる重層式の住居が目を引く。アメリカで最も古い教会も登場する。この地は元々はスペインの植民地で、1821年にメキシコ領となるが、米墨戦争により1848年に米国領になった。

1927年にアメリカ政府道路局が製作したドキュメンタリー。馬車や自転車で仕事場に向かう人々。労働者の生活が映し出される。酪農家は町までの遠い距離を馬車で。自動車の誕生と共に生活が一変する。道路が舗装され、乗合バスやトラック、個人所有の車が街を行き交う。車に乗ったタフト大統領も登場する。付録として「珍しい乗り物」集が付く。

戦時中に米軍が製作した記録映画。日本軍の風船爆弾(気球爆弾)”ふ号兵器”の全貌。コウゾ和紙と蒟蒻糊で作った気球に水素ガスを詰めた兵器。気球の直径は10メートル。驚くほど精密に作られていることが分かる。米国本土だけでなくメキシコからアラスカまで到達していた。ここに映っている気球は名古屋付近から飛ばされたと分析官が。ラストに、敵国のデータになるので発見しても報道関係に知らせるなと。

1970年に製作された鯨の生態研究と捕鯨史。19世紀には女性のコルセット用の為に乱獲されていた。大西洋セミクジラは絶滅。日本の水産会社のポスター「鯨と生活」が映し出され、食用の他に靴やバッグボタンブラシ麻雀牌写真フィルムなどに使われていることに驚き皮肉を込めた解説が入る。南アフリカの捕鯨船に同乗した研究者が雌鯨の腹を裂き調査。エスキモーの捕鯨他。

ベトナム戦争で荒廃する前のサイゴン市の町の様子と人々。日本の敗戦によりインドシナに復帰したフランス軍であったが、1954年7月にディエンビエンフーの戦いでベトミン軍に敗れ撤退していた。ジュネーブ協定によりベトナムは、北緯17度線で南北に分割された。北ベトナムの約200万人が南ベトナムに逃れた。南のゴ・ディン・ジエム政府は協定で定められた北との統一選挙を拒否していた。

1931年に製作されたドキュメンタリー。1847年に創刊されたシカゴ・トリビューン紙の全貌。第一部は編集局と漫画家、第二部は製版から印刷へ。新聞の漫画や挿絵は社員によって描かれていた。漫画界の最長老ジョン・T・マカッチャンや後年にピュリッツァー賞を受賞したキャリー・オーア、シドニー・スミス、フランク・キング、マーチン・ブラナー他数多くの有名漫画家が所属していた。